暗号資産の利便性を悪用した詐欺の手口は年々巧妙化しています。自社で実施した最新のアンケート調査では、利用者の73.1%が詐欺の疑いがある事案に遭遇し、約6人に1人が実際に金銭的な被害に遭っているという衝撃的な実態が判明しました。

特にSNSでのなりすましや偽サイトによる誘導は、経験豊富な利用者であっても判断を誤るほど精巧に作られています。本記事では、298人の調査データをもとに、最も遭遇しやすい詐欺手口のランキングや、被害を未然に防いだ人々の回避理由、そして今後備えるべきチェックポイントを詳しく解説します。

資産を守るための「正しい知識」と「最新の防犯意識」を身につけるための一助として、ぜひ本調査結果を役立ててください。

利用者の7割超が詐欺に遭遇

複数回の接触を経験する利用者が続出

回答

回答数

割合

1〜2回ある

136人

45.6%

何度もある

82人

27.5%

遭遇したことはない

74人

24.8%

分からない

6人

2.0%

暗号資産を利用するユーザーのうち、実に7割を超える人々が詐欺の疑いがある事案に遭遇しています。「1〜2回ある」という回答が45.6%と最も多く、一度きりの偶発的な事例にとどまらない深刻な実態が浮き彫りになりました。

特筆すべきは「何度もある」と回答した層が27.5%に達している点です。これは、特定のユーザーが繰り返し詐欺の標的となっている、あるいは攻撃者が無差別に接触を試みている現状を示唆しています。

暗号資産市場への参入は、利便性や収益機会をもたらす一方で、常に詐欺のリスクと隣り合わせであることを認識しなければなりません。「遭遇したことはない」と答えた層も、将来的なリスクから免れているわけではなく、市場全体が極めて警戒を要するフェーズにあると考えられます。

30代の約84人に3人が詐欺を経験

年代

1〜2回ある

何度もある

分からない

遭遇したことはない

20代

27人

15人

2人

9人

30代

38人

27人

1人

20人

40代

37人

19人

3人

14人

50代

23人

13人

0人

27人

60代

8人

2人

0人

4人

70歳以上

3人

6人

0人

0人

年代別の遭遇率を分析すると、30代の活発な投資活動と並行して詐欺リスクも増大している傾向が見て取れます。30代では「1〜2回ある」と「何度もある」を合わせた遭遇率が75.6%に達しており、働き盛りの世代が重点的に狙われている可能性が高いと言えるでしょう。

次いで40代も遭遇率が高く、資産形成に対する意識が強い層が攻撃対象となっている実態が確認されました。一方で、50代では「遭遇したことはない」と回答した割合が約43%と他年代より高く、オンライン上での行動範囲や情報収集経路の差が、遭遇率に影響していると推察されます。

若年層だけでなく、資産運用の中核を担う世代においてこれほど高い遭遇率が記録されている事実は非常に深刻です。デジタルネイティブに近い世代であっても、巧妙化する詐欺の手口を完全に見抜くことは容易ではない現実を物語っています。

性別によるリスクの差と被害の未然防止

性別

1〜2回ある

何度もある

分からない

遭遇したことはない

女性

45人

23人

1人

26人

男性

91人

59人

5人

48人

性別による遭遇率の違いに注目すると、男性利用者のリスクが相対的に高いことが分かります。男性は「1〜2回ある」と「何度もある」を合わせて73.9%が遭遇を経験しており、女性の71.6%をわずかに上回る結果となりました。

特に「何度もある」という回答において、男性は29.1%に達しており、繰り返し執拗なアプローチを受けている実態が浮かび上がります。これは、男性の方がより広範囲なコミュニティやSNSでの情報交換を行う傾向にあり、その分だけ詐欺師との接触機会が増大しているためと考えられます。

男女ともに7割以上の遭遇率を記録していることから、性別を問わず暗号資産利用者全体が警戒レベルを引き上げる必要があります。自分だけは騙されないという過信を捨て、公式情報の確認を徹底するなど、防御力を高める行動が全ての利用者に求められています。

半年未満の4割が「何度も遭遇」

投資経験

1〜2回ある

何度もある

分からない

遭遇したことはない

半年未満

9人

19人

0人

15人

半年以上〜1年未満

45人

22人

1人

13人

1年以上〜3年未満

51人

19人

2人

24人

3年以上

25人

22人

1人

16人

答えたくない

6人

0人

2人

6人

投資経験と詐欺遭遇の関係を精査すると、市場に参入して間もない初心者が集中的に狙われている構造が見えてきます。経験半年未満の層では、44.2%ものユーザーが「何度もある」と回答しており、これは全経験区分の中で突出して高い割合です。

通常、経験を積むほどリスクに晒される機会は増えるはずですが、半年未満の層でこれほど高頻度な遭遇が起きている点は異常と言えます。SNS等で「初心者」を装うユーザーを自動的に検知し、即座に詐欺的なアプローチを仕掛けるBOTや集団が存在していることは疑いようがありません。

1年以上の経験を持つ層では、「遭遇したことはない」の割合が2割以上に上昇しており、一定のスクリーニング能力が備わっていることがうかがえます。しかし、経験3年以上のベテラン層でも約7割が遭遇を経験しており、暗号資産を扱う以上、逃れられないリスクとして定着しています。

SNSなりすましとメールが二大接触ルートに

偽サイトやフィッシングが横行する現状

手口(複数回答)

回答数

割合

SNSやDMでのなりすまし(有名人・取引所など)

147人

49.3%

偽の取引所サイト・偽アプリ

114人

38.3%

フィッシング詐欺(メール・SMS・URL)

107人

35.9%

高利回りをうたう投資案件・運用サービス

99人

33.2%

エアドロップやNFT配布を装った詐欺

51人

17.1%

偽のサポート窓口・カスタマーサポート

46人

15.4%

遭遇したことはない

28人

9.4%

あてはまるものがない

14人

4.7%

これまでに遭遇または見聞きした詐欺手口を調査したところ、「SNSやDMでのなりすまし」が49.3%と約半数に達し、最多となりました。著名人や大手暗号資産交換業者を騙るアカウントからの接触は、今や最も警戒すべき手口と言えます。

次いで、「偽の取引所サイト・偽アプリ」が38.3%、「フィッシング詐欺」が35.9%と、技術的な巧妙さを伴う手口が上位を占めています。これらは正規のサービスを精巧に模倣しており、一見しただけでは不正と見抜くことが極めて困難な点が特徴です。

また、「高利回りをうたう投資案件」も33.2%と根強く、資産を増やしたいという利用者の心理に付け入る古典的な手法も依然として猛威を振るっています。複数の手口を組み合わせた重層的な攻撃が行われている現状があり、ひとつの対策だけで防ぎきることは難しい状況にあると言えるでしょう。

メールの接触が56.0%で最多

経路

回答数

割合

メールやSMS

167人

56.0%

SNS(X、Instagram、Telegramなど)

119人

39.9%

検索結果(広告・SEO)

93人

31.2%

友人・知人からの紹介

81人

27.2%

コミュニティやグループチャット

45人

15.1%

覚えていない

28人

9.4%

詐欺手口に遭遇した経路としては、「メールやSMS」が56.0%で過半数を超え、最も高い割合を記録しました。古典的な手段でありながら、直接的にユーザーの端末へメッセージを送り込めるメールの脅威は、今なお暗号資産市場において最大級と言えます。

一方で「SNS」を通じた接触も39.9%と非常に高く、拡散性の高さを悪用した詐欺が一般化していることが裏付けられました。特に注目すべきは「検索結果(広告・SEO)」が31.2%に達している点であり、正規のサイトを探しているユーザーを偽サイトへと誘導する罠が検索エンジン上に多数仕掛けられています。

「友人・知人からの紹介」も27.2%と少なくなく、信頼関係を悪用した連鎖的な被害拡大のリスクも軽視できません。特定のプラットフォームに依存せず、あらゆるデジタル接点が詐欺の入り口になり得るという、極めて厳しい通信環境下にあることを自覚する必要があります。

30代はSNSなりすましに注意

年代

SNSなりすまし

偽サイト・アプリ

フィッシング

高利回り案件

20代

28人

26人

24人

16人

30代

52人

35人

30人

28人

40代

38人

31人

30人

29人

50代

19人

13人

17人

17人

60代

7人

6人

3人

5人

70歳以上

3人

3人

3人

4人

年代別で手口の傾向を分析すると、30代における「SNSやDMでのなりすまし」の遭遇率が際立って高いことがわかりました。SNSを情報収集の主軸とする世代であるため、タイムライン上の偽広告やダイレクトメッセージを通じた攻撃に晒されやすい傾向が顕著です。

40代以上では「フィッシング詐欺」や「高利回り案件」への遭遇が目立ち、資産運用への関心の高さが仇となって詐欺的な勧誘を引き寄せている実態が見て取れます。特に50代では「高利回り案件」の回答数が他手口と同等以上に並んでおり、リスクの高い投資話に対する警戒心の維持が課題といえるでしょう。

全年代を通じて、上位3手口(なりすまし・偽サイト・フィッシング)の順位は大きく変わらず、攻撃側がターゲットの年齢を選ばず無差別なアプローチを仕掛けていることが推察されます。どの世代であっても、自分たちが使い慣れたメディアほど詐欺の罠が潜んでいるという、逆説的なリスク認識を持つことが不可欠です。

年収400万〜600万円層が標的

世帯年収

メールやSMS

SNS

検索結果

友人・知人紹介

200万円未満

24人

17人

10人

9人

200〜400万円

28人

20人

18人

21人

400〜600万円

54人

31人

26人

15人

600〜800万円

35人

26人

22人

19人

800〜1000万円

10人

15人

8人

14人

1000万円以上

12人

8人

8人

2人

世帯年収別の接触経路を調査したところ、年収400万〜600万円の層において「メールやSMS」による遭遇が突出して多いことが判明しました。この層は社会的な活動も活発であり、多方面から連絡が入る機会が多いことが、詐欺メールを見落としたり開封したりするリスクを高めている一因と考えられます。

また、年収200万〜400万円の層では「友人・知人からの紹介」が21人と、他年収層に比べて相対的に高い割合を示しています。これは、身近なコミュニティ内での口コミを重視する傾向が、結果として閉鎖的な投資詐欺やネットワークビジネス的な手口の入り口となっている可能性を示唆しています。

対照的に、年収1000万円以上の高所得層では各経路での遭遇数が減少しており、セキュリティ意識の高さや限定的な情報源の活用がリスクを抑制している可能性があります。しかし、いかなる所得層であってもメールとSNSが主要な入り口であることに変わりはなく、個人の属性に合わせた防御策の構築が急務です。

17.1%が金銭的損害を経験し、回避には「注意喚起」が寄与

約6人に1人が金銭被害に

結果

回答数

割合

怪しいと感じ、すぐに離れた

120人

40.3%

被害には遭わなかったが、引っかかりそうになった

104人

34.9%

実際に金銭的な被害に遭った

51人

17.1%

よく分からない

23人

7.7%

詐欺の疑いがある事案に遭遇した後の結果を調査したところ、「実際に金銭的な被害に遭った」との回答が17.1%に達しました。これは、暗号資産を利用するユーザーの約6人に1人が、実害を伴うトラブルに巻き込まれているという衝撃的な実態を示しています。

一方で、最も多かったのは「怪しいと感じ、すぐに離れた」の40.3%であり、次いで「引っかかりそうになった(34.9%)」が続きます。多くの利用者が攻撃者の意図を察知し、未然に被害を食い止めているものの、その境界線は極めて曖昧であると言えるでしょう。

特に「引っかかりそうになった」と答えた層は、何らかのきっかけがなければ実害に発展していた可能性が高く、潜在的なリスクは集計値以上に大きいと推察されます。金銭被害を免れたケースの多くは、利用者の慎重な判断や外部情報の活用によって支えられており、個人の防犯意識が最後の砦となっているのが現状です。

回避の鍵は「注意喚起」の確認

回避できた理由

回答数

割合

周囲やSNSで注意喚起を見た

118人

39.6%

経験的に怪しいと感じた

113人

37.9%

内容に違和感があった

109人

36.6%

公式情報と照らし合わせた

96人

32.2%

特に理由はなく、何となく

49人

16.4%

詐欺だと気づけなかった

27人

9.1%

あてはまるものがない

25人

8.4%

詐欺を回避できた具体的な理由として、最も多く挙げられたのは「周囲やSNSで注意喚起を見た(39.6%)」でした。他者の被害事例やプラットフォーム上での警告情報が、リアルタイムの防御策として機能している実態が明らかになりました。

また、「経験的に怪しいと感じた(37.9%)」や「内容に違和感があった(36.6%)」といった、利用者の直感に基づく判断も大きな役割を果たしています。一方で、「公式情報と照らし合わせた」という客観的な事実確認を行った層も32.2%存在し、根拠に基づいた慎重な姿勢が被害を免れる一因となっています。

注目すべきは、回避理由が複数の要因に分散している点です。単一の対策ではなく、日常的な情報収集による「知識」と、不審な接触に対する「直感」、そして事実確認という「行動」を組み合わせることが、巧妙な詐欺から身を守るための最適解と言えるでしょう。

経験半年〜1年層で被害が急増

投資経験

金銭被害

怪しいと離脱

引っかかりそうになった

よく分からない

半年未満

14人

17人

7人

5人

半年以上〜1年未満

20人

25人

35人

1人

1年以上〜3年未満

9人

32人

47人

8人

3年以上

7人

39人

15人

3人

答えたくない

1人

7人

0人

6人

投資経験別の被害状況をクロス分析すると、経験「半年以上〜1年未満」の層で金銭被害の報告数が最多(20人)となっていることが判明しました。暗号資産の操作に慣れ始め、自信を持ち始めるこの時期こそが、詐欺師にとって最も付け入りやすい隙が生じるタイミングであると考えられます。

対照的に、経験が1年以上になると金銭被害の数は大幅に減少し、代わりに「怪しいと感じ、すぐに離れた」や「引っかかりそうになった」が増加します。特に経験3年以上のベテラン層では「すぐに離れた」という即座の判断が主流となり、長年の経験から培われたリスク検知能力が被害を未然に防いでいる傾向が顕著です。

経験半年未満の初心者層も14人の被害を出しており、初期段階からの徹底した防犯教育が不可欠です。しかし、最もリスクが高まるのは「脱・初心者」を自認し始める半年から1年前後の時期であり、この期間のユーザーは改めて基本に立ち返る必要があるかもしれません。

20代は「公式情報」を重視

年代

公式情報照合

注意喚起確認

直感・怪しい

内容違和感

20代

28人

24人

27人

15人

30代

30人

39人

26人

28人

40代

23人

24人

35人

30人

50代

12人

21人

19人

25人

60代以上

3人

10人

6人

11人

年代別で回避理由を精査すると、20代は「公式情報と照らし合わせた」という回答が28人で、他年代と比較して最も多いことが分かりました。デジタルリテラシーが高い若年層は、不審な情報に対して即座に公式ソースへアクセスし、情報の真偽を確認する行動を習慣化している様子がうかがえます。

一方で40代では、「経験的に怪しいと感じた(35人)」が最多となっており、これまで培ってきた社会経験やリスク感覚が防御の要となっています。世代によってリスクを察知するアプローチは異なりますが、30代が「周囲の注意喚起(39人)」を最も頼りにしている点は、この世代の横のつながりの強さを反映していると言えるでしょう。

全年代を通じて「周囲の注意喚起」が有力な回避手段となっている事実は、正確な情報をコミュニティ全体で共有することの重要性を改めて示唆しています。自分の世代が得意とする確認手段に加え、他世代が活用している客観的な検証手法を併用することが、より強固な防犯態勢の構築につながります。

ニュースサイト活用が最多、4割超が「見分け方」を渇望

SNSと公式案内を併用する情報収集スタイル

情報源

回答数

割合

ニュースサイト

161人

54.0%

SNS(X、YouTube、TikTokなど)

146人

49.0%

取引所や公式サービスの案内

114人

38.3%

仮想通貨の専門メディア

110人

36.9%

友人・知人

72人

24.2%

特に情報収集していない

22人

7.4%

暗号資産や投資に関する情報の取得先を調査したところ、「ニュースサイト」が54.0%で最多となりました。次いで「SNS」が49.0%と僅差で続いており、マスメディアによる客観的な報道と、SNSによるリアルタイムな情報の双方を使い分けている利用者の姿が浮き彫りになりました。

注目すべきは、暗号資産交換業者などの「公式サービスの案内」を参考にしている層が38.3%に留まっている点です。詐欺回避の手段として「公式情報との照合」が有効である一方、日常的な情報源としては外部メディアが優先されている現状があります。

不特定多数が発信するSNSは利便性が高い反面、詐欺の入り口にもなりやすいため、情報源の偏りはリスク増大に直結します。信頼性の高いニュースサイトや専門メディアを主軸に据えつつ、最終的な事実確認として公式案内を活用する、多角的な情報収集態勢を構築することが、詐欺被害を未然に防ぐ鍵となります。

43.0%が「見分けるポイント」を要望

今後知っておきたい情報

回答数

割合

詐欺かどうか見分けるチェックポイント

128人

43.0%

被害事例と回避方法

70人

23.5%

最新の詐欺手口ランキング

64人

21.5%

特に必要としていない

22人

7.4%

初心者が特に注意すべきポイント

14人

4.7%

今後の詐欺対策として特に知っておきたい情報を尋ねた結果、「詐欺かどうか見分けるチェックポイント」が43.0%と突出し、最も高い関心を集めました。単なる事例紹介に留まらず、自身のケースが詐欺に該当するかどうかを判断するための、具体的かつ実践的な基準が求められています。

次いで、「被害事例と回避方法(23.5%)」や「最新の詐欺手口ランキング(21.5%)」も高い割合を示しており、手口のアップデートを望む声も根強いことがわかります。一方で「初心者が特に注意すべきポイント」は4.7%と低く、一定の経験を持つユーザーほど、自分自身が直面するかもしれない具体的なリスクへの対処法を重視している傾向が見て取れます。

利用者の多くは、詐欺の脅威が身近にあることを自覚しており、受け身ではなく自律的な防御手段を模索しています。こうしたニーズに応えるためには、法規制の動向や技術的な解説だけでなく、日常の取引において直感と事実を繋ぎ合わせる「審美眼」を養うための情報提供が不可欠です。

金銭被害者の6割がニュース参照

結果

ニュースサイト

SNS

専門メディア

公式案内

実際に金銭的な被害に遭った

32人

19人

17人

27人

怪しいと感じ、すぐに離れた

62人

76人

47人

40人

引っかかりそうになった

58人

38人

42人

46人

よく分からない

9人

13人

4人

1人

情報源と詐欺遭遇の結果をクロス分析したところ、金銭被害に遭った51人のうち、32人が「ニュースサイト」を参考にしていたことが判明しました。一見信頼性の高いニュースソースを活用していても、広告や検索経由で巧妙な罠に誘導されるケースもあるということなので、情報の「入口」だけでなく「中身」を疑う姿勢の重要性が浮き彫りになりました。

対照的に、被害を免れて「すぐに離れた」層ではSNSを活用している割合が76人と非常に高く、情報源別の最多となりました。SNS上で活発に情報収集を行っている層は、詐欺に関する注意喚起にも触れる機会が多く、怪しいアプローチに対して即座に警戒心を働かせることができていると推察されます。

「取引所や公式案内」を参考にしていた層でも、46人が「引っかかりそうになった」と回答しており、公式情報を知っていても判断を迷うほどの手口の巧妙化が読み取れます。あらゆる情報源を活用していても、最終的には自身の判断一つで結果が分かれるため、情報収集はあくまでも判断材料の一つとして捉え、過信しないことが重要です。

20代〜30代は「チェックポイント」を重視

年代

見分けるポイント

手口ランキング

事例と回避方法

特に必要ない

20代

33人

6人

8人

6人

30代

36人

22人

20人

5人

40代

28人

14人

22人

4人

50代

22人

16人

13人

7人

60代以上

9人

6人

7人

0人

年代別で今後知っておきたい情報を精査すると、20代では「詐欺かどうか見分けるチェックポイント」への関心が極めて高く、この選択肢が過半数を占める結果となりました。デジタルの取引に慣れているからこそ、白黒をはっきりさせるための明確な基準を求めている世代の特性が現れています。

一方で、30代から50代にかけては「最新の詐欺手口ランキング」や「被害事例と回避方法」を選択する割合が増加する傾向にあります。年齢を重ね、保有資産額が増大するにつれて、具体的な攻撃のバリエーションを把握し、多角的な防衛策を講じたいというリスクヘッジの意識が強まっていると考えられます。

全年代を通じて「チェックポイント」への需要が最も高い事実は、現在の防犯情報がまだ利用者の不安を払拭しきれていないことを示しています。世代を問わず、具体的な事象に対して「NO」と言える判断基準を共有していくことが、市場全体の健全な成長と詐欺被害の撲滅に寄与するはずです。

まとめ

今回の暗号資産詐欺に関する実態調査では、利用者の73.2%が詐欺の疑いがある事案に遭遇しているという、極めて深刻な現状が浮き彫りになりました。特に30代の遭遇率は8割に迫り、投資経験が半年未満の初心者層においても「何度も遭遇している」という回答が4割を超えるなど、市場参入直後から巧妙な罠に晒されている実態が確認されています。

詐欺の手口としては「SNSやDMでのなりすまし」が約半数を占め、その主な接触経路は「メールやSMS」が最多であることから、日常的に利用する通信手段にも気を付けなくてはいけません。実際に利用者の17.1%が金銭的な被害を経験しており、その被害を免れたケースの多くは「周囲の注意喚起」や「直感的な違和感」、そして「公式情報との照合」といった複合的な防御策によって支えられていました。

今後、利用者が最も求めている情報は「詐欺かどうかを見分けるチェックポイント」であり、単なる事例の把握にとどまらない、より実践的な判断基準の共有が急務です。暗号資産市場における安全性を確保するためには、最新の手口を常にアップデートし、不審な接触に対しては即座に公式ソースを確認するという基本動作を、全世代・全経験層が徹底することが不可欠といえるでしょう。

今回の調査結果は、暗号資産が身近な存在になった一方で、個人のセキュリティ意識と情報リテラシーが資産を守るための手段のひとつであることを再認識させるものとなりました。利便性や収益性に目を向けるだけでなく、一歩立ち止まって情報の真偽を疑う慎重な姿勢こそが、巧妙化する暗号資産詐欺から自身の身を守る最大の鍵となります。